私が喪主の葬式だからこそ、
慣例やしがらみを無くすきっかけにできないかなぁ
参列者の心に響くお葬式を出せたらその後の
お付き合いの風向きを変えることができるのでは…
と今までにない一見風変わりなお葬式をしました。
受付は無人で
受付にお名前のご記入をお願いいたします。
お香典はご遠慮させていただいております。
替わりに父へのメッセージを書いてご参列ください。
これを無人の受付に貼り出しました。
無人にすることでお香典を強引に渡そうとされるのを避けるため
隣に白紙のメッセージカードとペンを置きました。
父への想いを記入してお棺にたむけてもらうため

親戚にはもちろん、
なんでお香典もらわないの!もらっときなさいよ。
もらってもらわないと困るわ
受け取らないなんてそんな葬式あるか!
いろいろなことを言われました(助言含む)。
田舎には昔ながらのしきたりがありますよね。
それは仕方がないことですが、そこを離れた私には親戚付き合いはほとんど無縁になっていた。
父が居てこそギリギリ繋がっていた程度でした。
私が選んだ葬式のスタイルは良くは思われないのはわかっていた。
父が喜ぶようなお葬式にしてあげたいんです。
それと、娘として私が出して(お金)あげたいの。
なるべく穏やかに、理解してもらうように説得しました。
形式でなく心に残るお葬式にしたかったのです。
印象に残すことで今までの義理が返せる気がしたから。
こだわりで気持ちを伝える
こだわり①
参列者の入退場中に歌謡曲を流す

父がいつも聞いていた大好きな歌を流すことで想い出を演出したかった
こだわり②
喪主のあいさつの最後に父の声を流す

たまたま留守番電話に残っていた「ありがとう」を流して参列者に寄り添いたかった
こだわり③
お別れに直筆メッセージを添えてもらう

各人がお棺にお花とメッセージをたむけてお別れの挨拶を
こだわり④
お菓子を一人一人手渡しする

退場の際
父の大好きだったお菓子を渡すことで身近に感じてもらう
お式が済んだ後、
すごく良かったよ。
いい葬式って言い方もおかしいが感動したよ。
こんな風に俺もやってもらいてえなぁ。
親戚や父の友人達に喜んでもらえたので私としても嬉しかったです。
私の望む形で実現できたのは、葬儀屋との綿密な打ち合わせにありました。
変な提案ばかりしたので笑われるのでは…
と半分不安だったがアイデアを形にしてくれました。
寄り添ってくださった担当の方には感謝しかないです。
「こんな式にしてあげたい」
というのがあれば、遠慮せずにできるだけ細かくイメージを伝えるのをお薦めします。
お香典を受け取らなった理由
この先の法事があっても私が出席できないので
もし頂いていたとしたら…
次に親戚が亡くなった時に式に参列するか、欠席してもお香典を送らなきゃいけない
というループが続くのが私にはしんどかったからです。

ゴメンナサイ。
でもこういうことって。
相手側から率先しては出来ないだろうし…
それなら私が先にきっかけを作ろうと決めました。
それがお香典要らずの葬式決行でした。
また遠い所にいる私は
何の文句を言われても聞こえないので良いかなとも思いました。
実際にあれから10年近く経つけど法事の連絡は来ていません。
少し前に○○さん亡くなってねぇ…
という感じで事後報告があったくらいです。
最後に
これから先。
こういったお付き合いはきっとどんどん無くなっていきます。
コロナをきっかけに益々加速しているし時代の流れなのでしょう。
葬式がなくなり
お墓もなくなっていく
昔と比べて今は慣例の維持が難しいのが現実です。
いちばん大切なのは、生きている私たち自身であり
そこに時間とお金と労力を使うこと
しんどいお付き合いは削っていくにこしたことはない
年齢的にもお付き合いはシンプルに整理していく頃合いです。
老後2000万円問題なんかもありますし。
(ちょっと信じてないけど)
遠い田舎への往復なんて肉体的にも年々厳しくなりますし。
でもお墓参りだけはちゃんと行きますYO。

最後まで読んでいただきありがとうございました。